みなさんご存じ『アジャイルサムライ』の著者のジョナサンさん。
この度、ジョナサンとの約束を無事、果たすことができたのでご報告します。

 

■3月に交わした約束


今年の3月、東京で「Agile Samurai Dojo Gathering」というイベントが開催されました。私もこのイベントに参加して、ジョナサンさんとお話する機会を得ました。

このとき私は、次のことをジョナサンさんにお話しました。

  • 私は金融系システム、特に証券系システムを担当している。
  • 日本の金融系システムでは今でも、契約主義・ドキュメント主義・ウォーターフォールのプロジェクトがはびこっていて、プロジェクトが重くて失敗しがち。そのため、アジャイルを導入してプロジェクトの諸問題を解決したいが、万事、形式主義・契約主義なユーザや自社のマネージャを説得することが難しい。
  • 金融系システム・証券系システムで、どうすればアジャイルを導入することができるだろうか?

これに対してジョナサンさんは、次のように答えてくれました。

確かに状況が難しいことは理解できるけれども、僕も金融系システムでアジャイルをやっていたことがあるから、できないことはないよ。
君も自分のプロジェクトで、いろいろと試してみてはどうかな?そして君がプロジェクトをアジャイルにしてはどうかな?
もし君がプロジェクトをアジャイルにできたら、僕にそのことを報告してほしい。
(意訳)

私がプロジェクトをアジャイルにすればよい。
そして、その結果を報告すればよい。

おそらくジョナサンさんは、私を元気付け、まずトライする気にさせるために、このような回答をしてくれたのだと思います。ですが、まさか本当に実現するとは……。世の中って不思議です。

 

■テキサスでの報告

Agile Conference 2012の初日の夜、「ICE BREAKER RECEPTION」(いわゆる懇親会)でジョナサンさんに再会しました。

3月にお会いして先のような会話をしたことをお伝えしたら、ジョナサンさんも覚えていてくれました。
で、私は自分のやってきたことを伝えました。

  1. 6カ月間ドキュメントばかり作成していて、動くソフトウェアを全く作ることのできなかったプロジェクトに参画し、2週間で動くソフトウェアをリリースできるようにしたこと。
  2. 自分はスクラムマスターとしてチームに入り、次のことを行ったこと。
    • チームメンバーを批判・責めてばかりいる技術チャンピオンがいて、メンバー同士が口頭での会話を全くできなくなっていた。
      そのためまず、SNS 上にチャット用グループを作成して「無音で」メンバー間のコミュニケーションをできるようにした。
    • その後、口頭での打合せをできる場も用意し、メンバーが自分の意見を言えるようにした。
    • 結果として、チームメンバー同士のコミュニケーションを円滑化できた。
    • CI・TDD の導入を主導して、出荷可能なソフトウェアを作成できる下地を作った。
  3. 今ではチームは、2週間間隔のスプリントを実行し、定期的に価値を生み出せていること。
  4. メンバーはとても前向きになり、困難に遭遇しても協力して乗り越えられるようになりつつあること。

「3月の約束をきっちり果たせました」とお伝えしたら、”You’re great! You did it!” と言っていただけました。その後もいろいろとお話しましたが、マスターセンセイとの約束を果たすことができた達成感で、胸がはちきれそうでした(笑)。

 

■英語で話すという裏課題

実は3月にお話した際、ジョナサンさんがおっしゃっていることは聞き取れるのに、自分の言いたいことを英語で言えないという課題にぶち当たりました。そのときは、後輩に通訳を頼むという体たらく。
このことが悔しくて悔しくて、その日の夜から、英語で話す・書くことを勉強し始めました。

それから約半年、いろいろと勉強した成果として、通訳なしで自力でジョナサンさんとお話することができました。人間、悔しい思いをすると成長できるものですね。

人間、目標を持つと成長できます。
そして、成果を感じられると自信が生まれ、さらに成長することができます。

そのことを実感したジョナサンさんとの再会でした。


Agile2012現地レポーター隊「アジャイルクローバーZ伊藤 宏幸

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