2013年3月7日(木)にジュンク堂池袋本店で『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』刊行記念トークイベント、「SCRUM BOOK CAMP THE TALK」が開催されました。
- SCRUM BOOT CAMP THE TALK 〜ブートキャンプ本はなぜ書かれたのか
『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』(翔泳社)刊行記念トークセッション - スピーカー:西村 直人さん、永瀬 美穂さん、吉羽 龍太郎さん
- 司会:岩切 晃子さん(翔泳社)
この記事をご覧の皆さんの「スクラム度」はどのくらいでしょうか。ちょっと興味がある?絶賛活用中もしくは悩み中?それとも、今初めて聞いた言葉でしょうか?
「SCRUM BOOK CAMP THE TALK」は、いろいろな立場の方が集まり、講演者の皆さんの話のみならず、参加者の声も楽しめるセッションとなりました。その模様をレポートします。
■参加者は立場も年齢も多種多様!
司会の岩切さんの一声で、まずは参加者全員の自己紹介からスタートしました。これで会場は一気になごやかな雰囲気に。
職場でスクラム/アジャイル開発を定着させたい方、開発手法として興味がある方、学生さん、今日ポスターを見て飛び入りで参加したという方まで、いろいろな方が集まり、会場は満員御礼でした。
■アジャイル開発が事業と産業を生む
さて、今アメリカでは40%がスクラムでの開発を行っているとのことで、開発ツールにもスクラム風味を入れないと売れないところまできているそうです。
日本でもアジャイル開発が事業と産業を生むところまでくることを確信して、コーチのつけられる人が少ないスクラムを、まずは勉強してもらうために本が必要と考えた、と岩切さんは語りました。
■『アジャイルサムライ』との違いは?〜『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』で書けたこと
会場でも読んでいる方が多かった『アジャイルサムライ』。
『アジャイルサムライ』の対になる本を作りたかったという西村さんのお話の中でも、「実際どうなの?の話を書きました」という言葉が印象に残りました。
実体験としてアジャイル開発で徹夜したことはある。しかし、残業したときは自分たちが失敗したとき。オーバーコミットやリリース間近まで問題を先送りしたことが原因だった、と。永瀬さんも、毎日残業しないで楽になんてできないよ、と言われることが多かったので、実際の姿を書けたのは良かった、とのことです。
『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』の残業のくだりは、読んでいても理論通りにはなかなかうまくできない、現場の空気を痛感した場所でした。(個人的な経験では、失敗して残業するのと常時残業するのとでは「モチベーション大違い」です。)
ちなみに、まだ読んでいない方へのおすすめ順は
- アジャイルって何?という方には
『アジャイルサムライ』→『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』 - 今すぐスクラムの知識が必要な方には
『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』→『アジャイルサムライ』
だそうです。
■今直面している悩みがあふれた参加者との質問会
時には、同じ方から何度も手が挙がるほど質問が続きました。
社内へのスクラム/アジャイル開発の定着に苦心されている方からは、プロダクトオーナーが機能しない、兼任メンバーが多くベロシティの測定が難しい、といった今まさに悩んでいることに対する質問も多く見受けられました。
スクラム/アジャイル開発を社内に広めるいい方法は?という質問には、「コミュニティ活動、外に出ていろいろな人といろいろな話をすること」と、著者3人の声がそろいました。吉羽さんからは裏技として、コーチやってる人にちょっと社内で講師をしてくださいとお願いすると、お金をかけずに話が聞けますよ、というアドバイスも。
■サイン会も大盛況
トークセッションのあとのサイン会も大盛況でした。
参加者の皆さんも話し足りないのか、そこここで雑談の輪がひろまっていました。
■最後に 〜スクラムを広めることに苦労している皆さんへ
今回のトークセッションでは、本当にいろいろな立場の方のお話を聞くことができました。なかでも、社内へのスクラム/アジャイル開発の布教活動に苦心されている方が多い印象だったので、最後に西村さん、永瀬さん、吉羽さんに、スクラムを広めるのに苦労している皆さんに向けて、一言ずついただきました。
西村さん
前向きに続けていれば、必ず成果はついてくる。
周りと助け合って、楽しんでください。
永瀬さん
いろいろ言い訳することも出てくると思いますが、一番の言い訳を持っていのは自分です。がんばってください。
吉羽さん
社内の最初のプロジェクトは意地でも成功させるべき。
そこで失敗すると二度目はない。意地でもやりとげてください。どんな裏技を使ってもいいです。
がんばってください。
ありがとうございました!
Manaslink 六辺 香
もっと知りたい!SCRUM BOOT CAMP THE BOOK
『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』
- 出版社:翔泳社
- 発売日:2013-02-13
あわせて読みたい!
『アジャイルサムライ-達人開発者への道-』
- 著者:Jonathan Rasmusson
- 出版社:オーム社
- 発売日:2011-07-16
著者
西村 直人さん
- about.me:Nishimura Naoto
- Twitter:@nawoto
- Blog:ヲトナ.backtrace
永瀬 美穂さん
- about.me:Miho Nagase
- Twitter:@miholovesq
吉羽 龍太郎さん
- Twitter:@ryuzee
- Blog:Ryuzee.com
- 2012-07-23:Scrum Boot Camp Premium開催(9/25)のお知らせ そして…!?
- 2013-01-11:Scrum Boot Camp Premiumを開催します(デブサミ特別編 2/14)
- 2013-02-04:SCRUM BOOT CAMP THE BOOK 発売のお知らせ #scrumbcbook
- 2013-02-26:ジュンク堂池袋店トークセッションのお知らせ(3/7) #scrumbcbook
交流するには
ハッシュタグ:#scrumbcbook
読者と交流用にFacebookページが用意されています。執筆裏話なども掲載されているので、書籍と合わせて楽しめます。
7 Comments
@mnishikawa · 2013年3月11日 at 11:00
RT @em_staff: 3/7『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』刊行記念トークセッションのレポート公開! ―リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) http://t.co/CvKWduHDBn #scrumbcbook
@nawoto · 2013年3月11日 at 12:10
RT @em_staff: 3/7『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』刊行記念トークセッションのレポート公開! ―リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) http://t.co/CvKWduHDBn #scrumbcbook
@hyokota · 2013年3月11日 at 13:22
リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) http://t.co/C07RU2yJKB
@goking · 2013年3月11日 at 15:56
RT @nawoto: “『アジャイルサムライ』の対になる本を作りたかった” #scrumbcbook / “リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) | ManasLink ONLINE” http://t.co/Ww7RxrQx9K
@crea_memo · 2013年3月11日 at 17:10
リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) http://t.co/2voB6xQ4EL
@you_and_i · 2013年3月11日 at 19:45
RT @nawoto: “『アジャイルサムライ』の対になる本を作りたかった” #scrumbcbook / “リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) | ManasLink ONLINE” http://t.co/Ww7RxrQx9K
@sumipan · 2013年3月12日 at 00:00
RT @nawoto: “『アジャイルサムライ』の対になる本を作りたかった” #scrumbcbook / “リアルな悩みに向き合う実際の姿を描いた本:SCRUM BOOT CAMP THE TALK レポート(1) | ManasLink ONLINE” http://t.co/Ww7RxrQx9K
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