活字中毒の道:猫の耳(1)

猫の耳title

 みなさんはじめまして。六辺 香(Rokuhen kou)と申します。活字中毒のエンジニアです。
 東京近辺の電車内でほかのひとが読んでいる本が気になって覗き込もうとして挙動不審になっているひとをみかけたら、たぶんそれはわたしです。

 これから、「活字」(本でも雑誌でもWebのコンテンツでも、文字があればなんでも)をテーマに、とりとめもなく書いていきたいと思います。 裏の最終目標はこの方のインタビュー記事を書くことです。

●読むだけなので簡単です 

 さて、運動しながら本を読むのは簡単です。

 一番お手軽なのは本を読みながらの布団の上でのストレッチですが、腹筋しながら、踏み台昇降をしながら、エアロバイクを漕ぎながらと本を読む行為との相性さえ選べば、本を読みながら運動すれば良いだけです。
 料理をしながら、お風呂に入りながら、通勤中歩きながら本を読む。どうやらこれは一般的な活字中毒者にはごく普通の読書スタイルであるようです。

猫の耳_01_読書一般的な活字中毒者のごく普通の読書スタイル

 そのような一般的な活字中毒者であるわたし、六辺ですが、いまもって成功していないことがあります。人と活字を通して想いを共有することです。

 自分の大好きな本を人にすすめて、思い入れがありすぎる濃い本を選んで失敗するのは活字中毒者の誰もが通る道かと思います。しかしながら、巷の読書会にも顔を出すも、読書好きの皆さんが集まっているにもかかわらず、趣向は十人十色、好きな作家が重なることはあっても、あの作家とこの作家とあの評論家の文章が好きなわたしが好きなあの世界、が重なることはいまだありません。

●「読んだこと」で繋がることの難しさ

  エンジニアの世界にはパターンというコンセプトを共有するための概念がありますが…活字の世界で、「読んだ、その時の自分の感覚」を共有したいものなのです。他人の書いた文章を読んで感じた、まるで自分の心の動きを盗み見されたような居心地の悪さや、もやもやと感じていたことが言語化されてすとんと胸に落ちた瞬間のこれだ!感。主人公が自分を見ているようで、痛い痛いと思いながら感情移入して読んだ本の解説に「主人公は読者の共感を得るタイプではない」と書かれていたりして、面白いと思いながらも寂しさを覚えてしまいます。読んだ人たち、読んでいない人たちの繋がりはかくも難しい。

猫の耳_01_孤独な鴨孤独な世界です

 

●書いた人たち・・・なんで書いたの?

 一方、書いた人たち、星新一さん、小松左京さん、森博嗣さん、数多の小説をハイペースで発表して新しいジャンルを開拓してきた作家さんですが、どれも出発点は「お金のために仕方なく書いた」、であると聞きます。彼らを始めとした書いた人、はどうして文章という方法を表現方法として選んだのでしょうか。
 わたしの読書の原点は星新一さんで、出会った当初、ショート・ショートというかたちもわたしには目新しく、毎度のオチが中毒性を持つほど面白く、その魅力にとりつかれて毎日一冊以上のペースで読み漁ったことを覚えています。1000編以上の作品を発表されているにもかかわらず、最後までマンネリを感じたことはありませんでした。
 そんな敬愛してやまない小説家がエッセイ内で「書きたくて書きはじめたんじゃないやい」と吐露されているのを見てひどく衝撃を受けたものです。

猫の耳_01_商店街これは星新一さんの散歩道、戸越銀座

 本であっても本という体裁を取らない活字であっても、読む、ということから書いた人と読んだ人とまだ読んでない人と繋がりたい繋げたい、という企画です。

●連載名「猫の耳」

 本や雑誌などのすみを折ってしおりにすることをdog-ear(犬の耳)というとか。六辺は猫派なので、猫耳にしかみえません。

 なにはともあれ、これから、Geekなひとたちに楽しんでもらえる活字を提供していきたいと思います!

猫の耳_01_猫の耳猫の耳 

 

●おまけ:推薦図書

星新一さん

小松左京さん

森博嗣さん

 

六辺香 近影六辺 香(Rokuhen kou)

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活字中毒の道:猫の耳(1)」への3件のフィードバック

  1. 新連載はじめました!1ヶ月ほど、manaslinkのお手伝いをしてくれる六辺 香(ろくへん・こう)さんによる活字をめぐるお話。本好きな方はもちろん、これから本に手を出そうという方にもオススメです。 ―活字中毒の道:猫の耳(1) http://t.co/tVXNHKnKj0

  2. RT @em_staff: 新連載はじめました!1ヶ月ほど、manaslinkのお手伝いをしてくれる六辺 香(ろくへん・こう)さんによる活字をめぐるお話。本好きな方はもちろん、これから本に手を出そうという方にもオススメです。 ―活字中毒の道:猫の耳(1) http://t.co/tVXNHKnKj0

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