セッション:[A-3] Can you keep doing that? <No-Bull Know-How>

スピーカー:原田 騎郎 さん

こんにちは!
いやー勉強会っていいですね。

今回は、Ultimate Agilist Tokyoの「Can you keep doing that? <No-Bull Know-How>」についてレポートします。

 

■No-Bull Know-Howって?

簡単に言うと「肩肘張らずに、課題を一緒に話して解決策を考えようよ」です。

これは、Agile2012の「No-Bull Know-How」(肩肘張らないノウハウ)というステージで、アジャイル著名人にその場で手を挙げて相談ができるというものでした。私もそこでJeff Sutherlandさんの対談をリアルタイムで聞くことができました。

Agile2012の様子はこちらでレポートしています。

今回は、原田 (@haradakiro) さんがそのセッションを再現しました。
この形式は、その場でお題を決めるので、経験豊富なコンサルタントでなければ務まりません。それをさらりとやってしまうところが、さすがです。

対談の様子。

進め方

まず参加者に、それぞれが抱えている課題を付箋に書いてもらいます。

その中から原田さんがチョイス。課題を持っている人に前に出て座ってもらい、対談するという形式です。(2人め以降は、話したい人が手を挙げて前に出る形になりました。)

そして対談を進めます。

時間を7分程度に区切ります。
タイムキーパーを務める、定番テキサススタイルの伊藤 (@hageyahhoo) さん

時間になると原田さんが参加者に、引き続き話を聞きたいかを手のアクションで問います。

  • 満足した!次をききたい!:親指↑
  • もうちょっと聞きたい!:親指→
  • もうこの話題は聞きたくない!:親指↓

答える参加者の方々。

そんな形式で、4人の参加者が対談をしました。

 

■アジャイルを導入しなくても開発チームがある程度回っている。さらに効率を高めるにはどうしたらよいか?

最初は、私の課題が選ばれました。形式を知っていたので、一発めには良いとの判断かもしれません。

最初にどんなサービスを担当しているかを説明しました。私はEコマース関連のサービスを担当していて、さらに効率を高めたいという課題です。

原田さん:チーム全員はアジャイル憲章を読んでいますか?
(編集注:「アジャイル憲章」は「アジャイルマニフェスト」「アジャイル宣言」などとも呼ばれています)

私:いえ、読んでいません。

原田さん:まずそこからですね。あなたのチームはビジネスに貢献していますか?

私:チームの売上の伸び率は、今ひとつかも知れません。

原田さん:では、そもそも開発がうまくいっているわけではないね。まずは、どうやったら価値のあるプロダクトを作れるか考えないと。

出ばなで、課題設定そのものが間違っていたことに気づかされました。
その後、私たちの組織はビジネス担当と開発担当が分かれていて、ビジネスに切り込むにはパワーが要るといった話をしたところ、

原田さん:膝を突き合わせて対話していくしかないです。
と助言をいただきました。

参加者にとってイージーな課題だったようで、タイムアップ時には結構な数の「親指↓」をもらってしまいました。アジャイル憲章をよく読み返して精進します。

 

■イテレーションを回していく中で、過去の課題の再発をどう防いだらよいか?

2人めの相談者は、金融系のサービスを担当している方です。

相談者:課題の改善を継続させたいのですが、昔のイテレーションの課題が再発してしまいます。

原田さん:振り返りとトライをメトリクスを用いてきちんと定量化していますか?

相談者:はい

ここで準備されていたスライドを使って説明がありました。

まず、どんな改善をしているかをきっちり把握できていますか?

あなたは今の改善を何倍にできますか?改善されない場合は、1000倍やってみてください

改善とは、インプットを減らすことです。そうすることで、本当に価値のあることに集中できます

といった形で解決案が提案されました。相談者も納得した様子。

 

■企画と開発を兼務しており、案件が多過ぎて細部まで関与できない、忙しい

3人めの相談者は、自社サービスの企画と開発を兼務している方です。

相談者:関わっている案件が多過ぎて、このまま続けられるかが心配。できれば若い人たちに同じようなポジションを巻き取ってほしいが、なかなか人材が現れない。

原田さん:30代前半くらいだと無理しがち。しんどそうにしていると、周りの人もやりたがらない。

原田さん:体のフィードバック回路が壊れているかも、他の人に入ってもらった方がいいかもしれない。会社の人じゃなくても、奥さんでもいいと思うよ。

ここで、マラソンに例えて体力のグラフを表した図で説明がありました。
最初は頑張っていても、持続できずに体力が落ちてしまいがち。そうならないように調整していくことが大事

この対談も満足度が高かったようです。

 

■アジャイルを導入してみたが、うまく回っていない

4人めの相談者は、CMSのパッケージの面倒を見ている方です。

会社の現状には、下記のような課題があるそうです。

  • 会社が人を育ててこなかった。
  • スーパーマンだけでは成り立たなくなってきた。
  • トップダウンでアジャイルを導入してみた。
  • 現場の人は「何それ?」という状態。コマンドコントロールに慣れている。
  • スクラムを取り入れて生産性は少しずつ上がったが、顧客と契約したアウトプットには達していなかった。
  • 結果、スクラムはやめてしまった。

原田さん:まず課題は4つあると思います。

  • 会社
  • 生産性
  • 見積
  • 学習意欲

原田さん:4つの課題を同時に解決するのは難しい。

原田さん:顧客との契約の話は、見積の話。信頼を得るには、まず透明性を出さないとダメだけど、どこまで出せるかは考える必要があります。

原田さん:生産性の話は、投入と産出のどちらに問題があるのかも検討しないと。生産性=産出/投入です。マネージャが板挟みになっているようなので、まずは顧客をうまく巻き込めるといいですね。

といった形でタイムアップになりました。

 

■所感

今回一発めの相談者として参加できたのは貴重な体験でした。自分から手を挙げて発信する側として、参加した方が時間の充実度が格段に上がります。

Agile2012での原田さんとの出会いから数ヶ月経ちますが、やりたいと思っていることを続けていると、人って繋がっていくものですね。これからも、やりたいと思うことに貪欲に取り組んでいきたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


参考

Ultimate Agilist Tokyoをもっと知るには


公認レポーター 松田 敦義

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