- 著者:岩崎夏海
- 発行所:ダイヤモンド社
- 価格:1,600円+税
- お薦め度:★★★★★(★5つが最高)
概要
主人公の女子マネージャーの名前は「みなみ」。その横顔は次の一文に表される。
しかしみなみは、それを全く気にしていなかった。なんとかなる-と単純に考えていた.彼女にはそういうところがあった。考えるより先に、まず行動するのだ。(P6)
彼女の行動指針は一冊の本が与えてくれる。
『マネジメント』にはこうあった。
あらゆる組織が、事なかれ主義の誘惑にさらされる。だが組織の健全さは、高度の基準の要求である。自己目標管理が必要とされるのも、高度の基準が必要だからである。成果とは何かを理解しなければならない。成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。成果とは長期のものである。すなわち、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないということである。それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか手をつけない者である。成果とは打率である。弱みがないことを評価してはならない。そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。人は、優れているほど多くのまちがいをおかす。優れているほど新しいことを試みる。
みなみは、(同じ野球部員である)正義のやろうとしていることの良し悪しは分からなかったが、それが「新しいことを試み」ているというのはよく分かった。だから、彼の「意欲」や「士気」を大切にしようとしたのだ。(P175)
目次
- 第1章 みなみは『マネジメント』と出会った
- 第2章 みなみは野球部のマネジメントに取り組んだ
- 第3章 みなみはマーケティングに取り組んだ
- 第4章 みなみは専門家の通訳になろうとした
- 第5章 みなみは人の強みを生かそうとした
- 第6章 みなみはイノベーションに取り組んだ
- 第7章 みなみは人事の問題に取り組んだ
- 第8章 みなみは真摯さとは何かを考えた
お勧め度
★★★★★(★5つが最高)
萌え系のイラスト。女子マネという主人公の設定。経営の神様が書いた本からの多用...「売らんかな」という要素ばかりの本であるとの噂から少しばかり読むことを敬遠していた。
しかし、読めば、良い意味で裏切られる。とんとん拍子で問題が解決していくストーリーに、心地よく乗せられ、涙するが良し。
柴田 浩太郎 2010.9.9
富士通株式会社 柴田浩太郎(SHIBATA Kohtaro)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介を許可をいただいて掲載しているものです。