- 著者:柴田 昌治
- 発行:日本経済新聞社
- 価格:648円 + 税
- お薦め度:★★★★☆
概要
表題は「変わらない」ではなく「変われない」とある。「ら」と「れ」の一文字の違い。前者は客観的で突き放した語感だが、後者は主観的で、「やろうとして努力しているにもかかわらず、なかなかうまくいかない」といったニュアンスを感じることができる。
この本はその「もがいている」ニュアンスと、そこから脱却するエッセンスをミキサーにかけ、ギュッと絞り出した小説である。
目次
- 第1章 あきらめるのはまだ早い
- 第2章 突破口を開く
- 第3章 改革はなぜ失敗するのか
- 第4章 動き出す自律のサイクル
- 第5章 スピードの勝負
- 第6章 ビジョンを掲げる
- 第7章 正念場の危機
- 第8章 奇跡の再生
お薦め度
★★★★☆
そもそも世界中に存在する数多の会社を区別する要素は何なのか。売上金額? 従業員の数? 知名度? …いや、外部の人間は、刻々と変わっていくこれらの要素で会社を区別したりはしない。労力がかかりすぎる。では何をもって区別するのか。それは会社の風土や体質ではないだろうか。
価値であり財産である会社の風土や体質を「より良い方向へ自然と変わっていく」ようにするためにはどうしたらよいか。著者は「まじめな雑談」を静かに提唱する。
2012年11月04日
富士通株式会社 柴田浩太郎(Kohtaro Shibata)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介をご本人の許可をいただいて掲載しているものです。