- 著者:福岡 伸一
- 発行:木楽舎
- 価格:1,524円 + 税
- お薦め度:★★★★★
概要
分子生物学を専攻とする著者の骨太なコラム集。とはいえ、取り上げるテーマは身近なものばかり。
なぜ大人になると時間が早く過ぎるようになるのか。誰もが感じるこの疑問は、ずっと古くからあるはずなのに、なかなか納得できる説明が見当たらない。この難問について生物学的に考察してみよう。(P40)
アメ玉はあなたの口の中でしゃぶられ、唾液に溶けました。アメの溶液は食堂を通って胃に流れ込みました。アメはあなたの体内に入ったのでしょうか?いいえ、まだ、アメはあなたの体内に入ってはいません。(P68)
ドカッと食べても、チビチビ食べても、結局、同じではないかと思う方が少なくないだろう。しかし、実際の生命現象はそういう具合になっていない。(P94)
歯切れの良い文章、分かりやすい比喩。ぐいぐい引き込まれる。
目次
- プロローグ 生命現象とは何か
- 第1章 脳にかけられた「バイアス」
- 第2章 汝とは「汝の食べた物」である
- 第3章 ダイエットの科学
- 第4章 その食品食べますか?
- 第5章 生命は時計仕掛けか?
- 第6章 ヒトと病原体の戦い
- 第7章 ミトコンドリア・ミステリー
- 第8章 生命は分子の「淀み」
お薦め度
★★★★★
壊すことと作ることを繰り返し、バランスを取り続ける。生命の潔さと力強さに出会える本である。
2012年07月28日
富士通株式会社 柴田浩太郎(Kohtaro Shibata)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介をご本人の許可をいただいて掲載しているものです。