• 著者:小貫信昭
  • 発行所:角川書店
  • 価格:1,500円+税
  • お薦め度:★★★★☆(★5つが最高)

概要

オフコース全盛期のヒット曲「YES-NO」。この曲名にひっかけて、小田和正の半生を、親交の深い音楽評論家が振り返る。小田の判断基準・価値観を軸に。

野球。ともかく熱中したのは、野球だった。野球は、小田の確固たるYESだったのだ。(P32)

小田がこだわったのは「オフコースが何も、グレープやる必要はない」ということだった。いっぽうの鈴木は、「俺は歌ってもいい」と言った。小田がNOで鈴木がYESであることは、他にも何度かあった。(P98)

イエス、イエス、イエス。オフコースの最後を飾る、そういう名曲があった。あれはNOの反動から来たような、そんな明るい曲だった。基本はYES。そもそも、小田がソロになって最初の仕事は、他人のプロデュースだった。(P184)

あの日、あのとき、あの場所で-。「ラブ・ストーリーは突然に」は、実によく売れた。小田は曲を作るにあたって、180度、方針を変えている。つまり、基本はYES。そこからスタートする曲作りとは、相手の要

望を聞いて、発注された通りに作る、ということだ。そんなこと、今までなら、絶対に考えられないことである。(P188)

目次

  • 第1章 放任主義の次男坊
  • 第2章 グラウンドと風の音
  • 第3章 仙台~赤い鳥との出会い~
  • 第4章 建築への訣別
  • 第5章 スリー・アンド・ツー~五人のオフコース~
  • 第6章 ザ・ベスト・イヤー・オブ・マイ・ライフ~四人のオフコース~
  • 第7章 ファー・イースト・カフェからの挨拶
  • 第8章 映画は人生最大の「企画」

お勧め度

★★★★☆(★5つが最高)

小田和正は、やはり特別な人なのだろうか。読了後の私の感想は、YESであり、NOだった。

柴田  浩太郎 2010.5.20

富士通株式会社 柴田浩太郎(SHIBATA Kohtaro)

社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。

※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介を許可をいただいて掲載しているものです。