- 著者:西岡 文彦
- 発行:講談社
- 価格:840円 + 税
- お薦め度:★★★★☆
概要
レオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザ。なぜこの絵が名画とされるのか。前半は、誤解されていた作風、宗教画の慣習、詩的な美術批評を紹介しながら、環境が作った罠を解説する。
後半は、左右に配置したヨーロッパ南北の特徴を持つ対照的な風景、リアルでありながら剥製のような人物、そして風景と人物のアンバランスぎりぎりの配置などを紹介しながら、天才によるこの絵の唯一性を検証する。これも広義の罠として捉えれば面白い。
目次
- 第1章 モデルは、なぜ謎になったのか
- 第2章 美術批評は、なぜ意味不明になったのか
- 第3章 謎の風景を探検する
- 第4章 神秘の微笑を解剖する
お薦め度
★★★★☆
画家が生きた時間と空間を示すことによって、その絵の意味と意義を考えさせる。正攻法ながら、深い説得力がある。
2012年06月01日
富士通株式会社 柴田浩太郎(Kohtaro Shibata)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介をご本人の許可をいただいて掲載しているものです。