- 著者:ナンシー関
- 発行:世界文化社
- 価格:1,500円 + 税
- お薦め度:★★★★☆
概要
テレビ・CMに関するコラム集。テレビをつけながら日夜消しゴム版画に勤しむ大御所の本領発揮である。
追っかけがステージ上の歌手と一緒に歌うその声が大きくなるにつれ、どんどんひんしゅくをかっていったように、お笑い番組の中で客やスタッフが笑えば笑うほど私たちは醒める。(もう、笑い屋はいらない P25)
その原理とは何か。それは「正解の絶対快楽性」である。「あなたの答えは正解です」という審判を下された時、人は無防備な快感に必ず襲われる。(クイズの魔力 P60)
日本文化センターは「200の2222」の「の」を取り「32002222」と音符をまったくひとつも変えず切り抜けた。しかしもっと驚いたのはツカサだ。ツカサは「よんよんまるまるわんわんわん」には少しも手をつけず、その前に「3の」という叫び声をつけるだけという荒業に出た。(よんよんまるまるわんわんわんの勝利 P128)
目次
- 第1章 テレビ編
- 第2章 CM編 1
- 第3章 CM編 2
お薦め度
★★★★☆
辛口批評が続く中、田中邦衛だけは大絶賛。その贔屓ぶり。笑える。
田中邦衛ほど「型」のはっきりしている人も珍しいにもかかわらず敢えて邦衛はそれを踏襲しない。訳がわからないほどヘンな言い方で「食べる前に飲む!!」と叫ぶ。これは自己の崩壊である。が、崩れた型の中から出てきたのはやっぱり田中邦衛だ。(だから年末年始といえば田中邦衛 P106)
2012年05月05日
富士通株式会社 柴田浩太郎(Kohtaro Shibata)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介をご本人の許可をいただいて掲載しているものです。