- 著者:クリス・マクマナス
- 訳者:大貫 昌子
- 発行:講談社
- 価格:1,350円 + 税
- お薦め度:★★★★★
概要
19世紀のとある患者は、多くの人とは違い、心臓が右側にあった。しかも彼は、多くの人と同じ、右利きだった…
なぜ人間は、心臓が左側にあるのか? そして右利きが多いのか? 非対称を研究してきた著者の、壮大な物語が幕を開ける。
古代から続く左右の象徴と理由。脳と手の関連性。微生物と脊椎動物の違い。分子レベルから宇宙に至る利き手の謎。一つ一つが深い。
一方、サービス精神も旺盛だ。美人を問う実験、異なる字の書く方向、腕組みをした際にどちらが上になるか、左利きスポーツ選手の優位性とは。
目次
- 第1章 ワトソン博士の難問題
- 第2章 右手は左手より優れているか
- 第3章 右と左の意味論
- 第4章 右と左の起源
- 第5章 心臓はなぜ左にあるのか
- 第6章 アミノ酸は左利き
- 第7章 右と左を決める遺伝子
- 第8章 脳の非対称性
- 第9章 言語に特化した左脳
- 第10章 利き手と社会
- 第11章 左利きの苦悩
- 第12章 人すべて対称なり
- 第13章 壮大にして微小なる我が宇宙
お薦め度
★★★★★
知識を得るだけでなく、ロマンを感じることができた。満足の一冊。
2012年03月04日
富士通株式会社 柴田浩太郎(Kohtaro Shibata)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介をご本人の許可をいただいて掲載しているものです。