- 著者:細谷 功
- 発行所:東洋経済新報社
- 価格:1,600円+税
- お勧め度:★★★★★(★5つが最高)
概要
著者は、「頭のよさ」と「その必要な能力」を、三つに分類している。(P14)
「物知りである」 (知識・記憶力)
「機転が利く」 (対人感性力)
「地頭がいい」 (考える力)
そして今の時代には、「地頭力」が必要だとし、それを鍛えるツールとして、「フェルミ推定」というツールを紹介する。
三つの能力はいずれもビジネス(あるいは日常生活でも)には不可欠な知的能力ではあるが、特に「地頭力」というのは、未知の領域で問題解決をしていく能力という点で、環境変化が激しく、過去の経験が未来の成功を保証するとは限らない現在において重要な能力といえる。(P16)
「東京都内に信号機は何基あるか?」
「世界中にサッカーボールはいくつあるか?」といった、把握することが難しく、ある意味荒唐無稽とも思える数量について何らかの推定ロジックによって短時間で概数を求める方法をフェルミ推定という。(P40)
地頭力を鍛える方法論を、以下の短い言葉の中に詰め込んだことは賞賛に値する。
覚えやすいし、ためになる。
「結論から」「全体から」「単純に」
目次
- 第1章 「地頭力」とは何か
- 第2章 「フェルミ推定」とは何か
- 第3章 フェルミ推定でどうやって地頭力を鍛えるか
- 第4章 フェルミ推定をビジネスにどう応用するか
- 第5章 「結論から考える」仮説思考力
- 第6章 「全体から考える」フレームワーク思考力
- 第7章 「単純に考える」抽象化思考力
- 第8章 地頭力のベース
- 第9章 さらに地頭力を鍛えるために
お勧め度
★★★★★(★5つが最高)
良く整理されている。
著者の主張を、気持ちよく受け入れたい。
柴田 浩太郎 2009.9.12
富士通株式会社 柴田浩太郎(SHIBATA Kohtaro)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介を許可をいただいて掲載しているものです。