マナスリンクをご覧の方はもうご存知とは思いますが、Agile2012が先月8月12日〜17日にかけて開催されました。ちょっと遅くなりましたが、レポートいたします。

■出会い

たくさんの出会いがありました。
日本からは、記事を寄稿しているアジャイルクローバーZの方々はもちろん、主にアジャイル導入コンサルをしている方々との出会いは、帰国後も続くであろう貴重なものでした。

今回旅立つにあたり、藤原 大さんがFacebookに作ったカンファレンス参加者用グループ「Let’s go to the Agile Conference Group」がとても役に立ちました。旅前の準備やカンファレンス中の情報交換など、これがなかったら生きて帰れなかったかもしれません……。藤原さん、ありがとうございます!

海外のアジャイル界の巨匠達とは、あいさつ程度ですが会話をすることができました。

 

夕食会@(株)アトラクタ・原田さんのホテルルーム

 

(株)永和システムマネジメント西村さんのオープンジャムの様子

 

(株)永和システムマネジメント安井さんのオープンジャムの様子

 

The Power of Scrum』の著者、Jeffrey V Sutherland さんと

 

アジャイルサムライ』の著者、Jonathan Rasmusson さんと

 

How to Change the World』の著者、Jurgen Appelo さんと

 

■「アジャイル」の解釈

今回のカンファレンスを通じて、アジャイルとは文化、コミュニケーション、心理学やユーモアなど「人間」にフォーカスをあててパフォーマンスを出すためのフレームワークである、と解釈しました。この解釈は、今後もアジャイルに関わっていく中で変わっていくでしょう。

どんなセッションを受けてそう考えたのかを、簡単にまとめました。

 

アジャイルは文化にフォーカスする

社内の文化を変えるための手法を紹介したセッションでした。参加レポートに詳細が紹介されています。

 

アジャイルはコミュニケーションにフォーカスする

ユーザと開発者とのコミュニケーションを円滑にするためのPaper Prototypeの紹介でした。

 

モバイル用Paper Prototypeのサンプル

 

Paper Prototypeを使ってユーザーと要件を決めていく様子

 

振り返りのフレームワークRetrospectiveの紹介と、実際にワークショップで今回のカンファレンスの振り返りを行いました。

 

Retrospective Starfish

Retrospective Speed Boatのワークショップ

テーマは「今回のカンファレンスについて」、こんな意見が出ていました。

  • 目的地:より多くのワークショップ、ランチがきちんと出ること
  • エンジン:多様性 (ダイバーシティ)、ワークショップ
  • 碇:会場のロケーション、ランチが1日出なかったこと

 

アジャイルは心理にフォーカスする

アジャイルの手法には、心理学的に効果のある仕組みが取り入れられているという話でした。
Charlesさんに、最後のスライドをくださいとお願いしたところ、帰国後、丁寧なメールをいただいたので、詳細を後ほどレポートしようと思います。

 

チームビルディングに有効な6つの心理学的な事象

 

アジャイルはユーモアにフォーカスする

アニメキャラクターをペルソナに見立てて問題を解決しましょう、というワークショップでした。ユーモアを持って考えることで、クリエイティブな課題解決案が出せることを実感しました。

サンプルの問題は、故障した列車が町に突っ込むのを食い止めましょう、という内容です。
ロードランナーとワイリーコヨーテ』のワイリーコヨーテ、『オースティン・パワーズ』のドクター・イービルになったつもりで解決しましょうというワークショップを行いました。

 

ワークショップ前後の参加者の体感クリエイティビティ。ワークショップ後アップしました。

 

■Agile2012 KPT

Keep

  • ユーモアを持って仕事に臨む (チームMTGで時々ギャグを入れるなど)。
  • 要件定義などのネゴシエーションでは、Paper (or Electric) Prototypeを用いてデイスカッションをする。

Problem

  • アジャイルの知識、経験が不足している (スクラム、UX、BDDなど)。

Try

  • 勉強会に参加する (参加予定:XP祭り、スクラムプロダクトオーナー会など)。
  • とりあえず今のプロジェクトでスクラムをやってみる。

 

最後に、最終日前日のパーティー会場で、バーのテラスから撮ったグレープバイン湖が綺麗だったので共有します。

次回は、早稲田大学鷲崎先生の研究室Ryushi Shiohamaさんの発表について共有するつもりです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。


レポート:アジャイルクローバーZ・松田 敦義