- 著者:マイケル・サンデル
- 訳者:鬼澤 忍
- 発行所:早川書房
- 価格:2,300円+税
- お薦め度:★★★☆☆(★5つが最高)
概要
判断基準の源泉を考えさせる本。
この本は思想史の本ではない。道徳と政治をめぐる考察の旅をする本だ。旅の目的は、政治思想史において誰が誰に影響を与えたかを明らかにすることではない。そうではなく、読者にこう勧めることである。正義に関する自分自身の見解を批判的に検討してはどうだろう-そして、自分が何を考え、またなぜそう考えるのかを見きわめてはどうだろうと。(P40)
目次
- 第1章 正しいことをする
- 第2章 最大幸福原理-功利主義
- 第3章 私は私のものか?-リバタリアニズム(自由至上主義)
- 第4章 雇われ助っ人-市場と倫理
- 第5章 重要なのは動機-イマヌエル・カント
- 第6章 平等をめぐる議論-ジョン・ロールズ
- 第7章 アファーマティブ・アクションをめぐる論争
- 第8章 誰が何に値するか?-アリストテレス
- 第9章 たがいに負うものは何か?-忠誠のジレンマ
- 第10章 正義と共通善
お薦め度
★★★☆☆(★5つが最高)
正直、難解である。
難しい言葉が並んでいるわけではない。緻密な計算の下、確かな論理でもって組み立てられている文章があるだけだ。
読者にも相応のスキルが要求される。法律や論理に明るくない人には、手ごわい読み物だと思う。
柴田 浩太郎 2011.1.6
富士通株式会社 柴田浩太郎(SHIBATA Kohtaro)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介を許可をいただいて掲載しているものです。