- 著者:岩脇 一喜
- 発行所:洋泉社
- 価格:720円+税
- お薦め度:★★★☆☆(★5つが最高)
概要
元SEが2001年に書いた本。先見性があったと言っていい。
Y2Kが志と技術力に欠けた、にわかSEを急増させた。(P22)
花形の新規開発業務は激減する。(P48)
複雑で巨大なシステムが完成し、企業はその保守業務が重くのしかかることになる。(P56)
SEという職種に対しても、芯をとらえている。
そもそもSEとサラリーマンとは似て異なる職業だと言いたいのである。(P81)
たとえ洗練された言葉に名を変えようともSEの仕事の本質は変わらない。問題は、その本質を理解し覚悟を決めているかという点にある。(P68)
SEは、資格が自分のキャリアになると信じ込んでいる。(P92)
真のSE、そして勝ち組のSEとして生き抜くためには-。著者はいくつかのポイントを示す。
目次
- 第1章 SE謳歌の時代はすでに過ぎ去ろうとしている!
- 第2章 ITブームは完全に終焉を迎えた
- 第3章 SE大リストラ時代がやってくる
- 第4章 淘汰される負け組SEとは?
- 第5章 勝ち組SEになるための三つの価値
- 第6章 キャリアアップにつながる転職を成功させる秘訣
- 第7章 「急がば回れ」で勝ち組をめざせ!
- 第8章 SEに明るい未来はあるか
お勧め度
★★★☆☆(★5つが最高)
語られていないことが一つある。それは、愛して止まないSE職を、著者自身が見限った理由だ。
略歴によれば、著者のSE歴は、1999年までの16年間だという。その後は、翻訳家やライターとして活躍しているらしい。
勝ち組SEとして勝ち続けることに疲れたのか。それとも負け組SEに転落して辛酸をなめたのか..本文同様、歯切れ良く語ってほしかった。
柴田 浩太郎 2010.12.7
富士通株式会社 柴田浩太郎(SHIBATA Kohtaro)
社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。
※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介を許可をいただいて掲載しているものです。