Agile Japan 2014 公募セッションC-1
- セッション:開発現場以外でも「スクラム」
- スピーカー:和島 史典さん(GMOペパボ株式会社)
- セッション資料:
午前の基調講演の余韻を残したまま昼休みがおわり、少しリラックスしたムードで始まった午後のセッション。私はGMOペパボの和島さんのお話を聞いてきました!

講演のようす(Agile Japan 2014 公募セッションC-1)
和島さんはGMOペパボでマネージャーをやりつつ、スクラムマスターをやっているそう。社内のスクラム布教のため、勉強会や指導に尽力しています。

講演中の和島史典さん(Agile Japan 2014 公募セッションC-1)
スクラムを導入したきっかけ
GMOペパボでは以前、ユーザデータを消してしまうという大きな障害が起きたそうです。この根底には、業務が属人化されていたり、リリースプロセスが不明確だったり、テスト環境がなかったりという問題があったと言います。
また、予測不能な割り込みタスクが盛りだくさん、タスクの優先順位は「気づいた順」、ドキュメントも古い、ローカルにしか存在しないコードなどカオスな状態でした。そんな中で障害が起こったことで、仕事のやり自体を変えていこうという流れになり、2013年2月からスクラムを導入するに至ったそうです。
とても耳が痛いエピソードです。一方でGMOペパボも同じだったんだなという不思議な安堵感がありました。

講演のようす(Agile Japan 2014 公募セッションC-1)
どのように導入したか?
書籍を読んだり、勉強会を開催したり、外部講師を雇ったりして「とりあえずやってみた」とのこと。その姿勢、非常に大事だと思います。
開発以外にもスクラム導入
JUGEMのCSと法務グループとのやりとりでお互いに負担を減らすことができないかという課題があり、これがきっかけになったそうです。
法務グループでは、タスクボード、デイリースクラム、スプリント計画は行わず、ふりかえりだけはしっかりやるように心がけたそうです。その結果、法務グループの新人Fくんの作業を4割削減することができました。今年の新卒研修にもスクラムのプロセスを導入し、非常にいい効果を上げているとのこと。
スクラムのプラクティスは、どの環境どの職種でも生かせるよいアイディアがたくさんあると確信し、GMOペパボでは、今後も開発以外へ横展開していくそうです。
このレポートでは紹介しきれませんが、たくさんのワークショップも紹介していました。アジャイルの教科書には載っていないようなワークショップばかりで、地道に勉強を重ねている姿勢に感服しました。
来年につながる
ソフトウェア開発で不動の地位を築いているアジャイル開発。そのプラクティスを開発以外に適用するのは当然の流れかもしれません。しかし言うほど簡単ではないのが現実で、そこに真っ向から勝負をかけているのが和島さんでした。その取り組みはどうなるでしょうか、ぜひ来年のAgile Japanでお聞きしたいです。
公認レポーター 宮原 武尊
執筆レポート
http://www.manaslink.com/takeru-miyahara
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EM Zeroのナカノヒト (@em_staff) · 2014年7月5日 at 10:13
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