• 著者:山口 瞳
  • 発行所:ちくま文庫
  • 価格:800円+税
  • お薦め度:★★★★☆(★5つが最高)

概要

直木賞受賞作。といっても肩の凝る本ではない。「肩透かしを食らう本」と紹介した方が著者も喜ぶと思う。

小説というカテゴリというよりはフィクションを交えたエッセイに近い。第三者の目線で進んでいたかと思うと、突然、主人公の目線となったり著者の目線になったりする。学校の論文や作文なら、きっと先生に真っ赤にされるに違いない。

ウィキペディアによると、直木賞の選考の基準は「受賞後作家として一本立ちするだけの筆力があるかどうか」であるらしい。であるならば、なぜ、この本は直木賞を受賞できたのか。

目次

  • しぶい結婚
  • おもしろい?
  • マンハント
  • 困ってしまう
  • おふくろのうた
  • ステレオがやってきた
  • いろいろ有難う
  • 東と西
  • カーテンの売れる街
  • これからどうなる
  • 昭和の日本人

お勧め度

★★★★☆(★5つが最高)

私は正直、その後長く続いた週刊新潮の「男性自身」のエッセイの方が好きだ。そのエッセイは、「江分利満氏」という架空の人物ではなく、本人そのものが主人公だからである。余計な雑味がないからである。

「江分利満氏」はまだ著者自身の躊躇がある。恥ずかしさがある。青い。しかし嫌味ではない。熟成していないだけである。それに触れるのも、本読みとして(酒飲みとして)、悪くない。

柴田  浩太郎 2010.10.20

富士通株式会社 柴田浩太郎(SHIBATA Kohtaro)

社内プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師・運営を担当。食べ物は、お好み焼き、たこ焼き、焼きソバなどソース系全般を好む。

※このコーナーはこうたろうさんが知人宛にメール配信されている図書紹介を許可をいただいて掲載しているものです。

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