現在このレポートを、シカゴ発成田行きの飛行機の中で書いています。
報告が遅くなりましたが、5日めの午前中の2つキーノートセッションを終え、今年の Agile Conference は無事フィナーレを迎えました。
正直この5日間は、人生の中で最も長く濃密で、そして大切な5日間だったと思います。多くの出会いと気付き、学びと感動にあふれていました。ここ数日のレポートは、セッション内容のレポートよりも出会いに焦点を当てていますが、これはセッションの内容以上に心を揺さぶられる出会いが多かったためです。
ちなみに参加した他のセッションのレポートについては、現在整理中です。でき上がり次第、公開するので、いましばらくお待ちください。
さて、カンファレンス最終日ですが「われわれ日本人が今からできること」について多くのヒントを得ることができたので、是非、これをみなさんと共有したいなと思います。
■われわれのレポートは有名人も読んでくれている!
1つめのキーノートセッション終了後、コーヒーでも飲もうと休憩ゾーンをフラフラしていたら、『Agile And Scrum from the Trenches』などで有名な Henrik Kniberg さんにお会いすることができました。
●『Agile And Scrum from the Trenches』(InfoQ)
私が昨年、Scrum Gathering Tokyo 2011 で彼のセッションを聞いて大きな感銘を受けたこと、今の自分の仕事の多くのベースになっていること、そしてそのことをレポートにまとめて公開していることをお話したら、なんと「君のこと知ってるよ」とのこと(!)
twitter で私が書いたレポートの存在を知り、日本語の文章を自動翻訳して読んでくださっていたとのことです。「君の書いたレポート良かったよ!」とおっしゃってくださったのは、ものすごくうれしかったです。
●Henrik さんも読んでくれていた「Scrum Gathering Tokyo 2011」のレポート
われわれが発信する/しているレポート・ブログ・メッセージは、海外のアジャイラー、それも超有名人にも届くということです。
■日本人が発信できるメッセージはたくさんある!
今回カンファレンスに参加してみて、大きく次の2つの印象を受けました。
①当たりとハズレの比率は 6:4 くらい
本当に多くの気付き・学びを得られる「当たり」のセッションがある一方で、学ぶことよりも混乱・困惑の多いセッションがそれなりにあったことも事実です。この点は、酒の席で知り合った何人かのスピーカーの方も反省点として挙げていました。改善すべき点は、まだまだあるということです。
②既知の知識で留まっていたセッションも多かった
アジャイルの基本的な内容に終始してしまい、気付き・学びを得られなかったセッションも、それなりにありました。
何が言いたいかと言うと、来年、私たち日本人がいくつかセッションを持ってみたらどうでしょう?という提案です。今年は、早稲田大学の鷲崎先生の研究室の方が、セッションを実施しました。また、原田 騎郎さん・nawotoさん・yattom さんが、Open Jam を数回開催しました。
今回、日本から参加したみなさんからも「俺達の経験談とかの方がもっと面白いんじゃないかな?」という意見がチラホラ出ていました。実際に多くの海外の方に自身の経験談や知見などを話してみたところ、彼らにとっても「学ぶことが多いよ!」とのことでした。
(フィンランドから来たエイラが、1年前の私と同じ悩みを抱えていて、私のノウハウを持ち帰る!と言ってくれました。)
われわれ日本人のアジャイラーの知識・経験は、発信して価値を与えられることが多いと感じました。もっともっと発信して良いと思います。
ちなみにセッションを持つと、以下の特典があるそうです。
- 30分のセッション:カンファレンス参加費用免除 (2,000ドルくらい)
- 60分のセッション:ホテル代無料 (1,000ドルくらい)
どうでしょう、面白そうじゃないですか?
われわれが日本でやっているいろいろな取り組み・知見を、来年のカンファレンスで発表してみませんか?
ぱぱんださんは「俺の考えた最強のカンバン」をやりたいとのことです(笑)。
↓やる気満々の図
■最後に
9/15(土)に早稲田大学理工学部で開催される「XP祭り」で、カンファレンス体験談を発表させていただく予定です。(おそらく20分程度)
こちらもよろしければ、是非、ご参加いただければと思います。そしてこの場で、来年セッションをやりたいという方がいれば、是非、名乗りをあげていただきたいと思います。
われわれが来年やってやりましょう!
マナスリンクの記事を読んでくださったみなさん、カンファレンスでお会いし、多くの insights を与えてくださったみなさん、そして多くの勇気と安心感を与えてくださった日本人参加者のみなさん、本当にありがとうございました。
レポート連載自体は、もうちっとだけ続くんじゃ。