大阪「アジャイルな開発からアジャイルな組織へ」 – Agile Japan 2012レポート(33)

「アジャイルな開発からアジャイルな組織へ」 〜継続的に価値を届けるために進むべき道〜


 

■大入り満員でスタート


どれも聴きたいのに……という声を事前に非常によく聞いた「A」カテゴリーのセッション(Agileセッション)。そのAセッションの中で「アジャイルな開発からアジャイルな組織へ」と題した80分のセッションは、急きょ座席を増設しても部屋の前後に立ち見、廊下にまで人があふれていました。

現在、アジャイルコーチとして活躍している吉羽氏のこれまでのさまざまな現場での経験や知見によるものなのでしょう。80分、150ページにわたるスライドのお話の根底にあるのは、存在意義として顧客に価値を届けなければならないチームへのメッセージだったと思います。

 

■真にアジャイルになるということ


2001年のアジャイルソフトウェア開発宣言以来、さまざまなプラクティス、ツール、フレームワークやそれらの情報が充実してきました。これらのツールやプラクティスを使っただけのアジャイル開発を「やる」のではなく、自分たちで自分たちの作業プロセスを良くするというカイゼン、ふりかえりを行い、問題を洗い出し、顧客に価値を届けるために次はもっと良くしようという態度、「アジャイルな状態でいる」ことがチームにとっても組織にとっても最も重要だというメッセージが力強く語られました。またそういったチームを育む組織や会社制度、ルールについての提言も多く語っていました。

当日セッションに参加された方やこれを読まれている方の多くの組織は、今はこうではないかもしれません。もちろん私の所属する組織も、多くの病巣を抱えています。ちょっとやそっとで治るようなものばかりではありません。でもできることが全くないわけではないし、反対されることに疲れたり、諦めたり、怖くて言い訳していただけかもしれません。しかしそれこそが、本当は組織に対して、そしてなにより顧客に対しての背任行為のはずです。

吉羽氏はこう続けます。
「『うちの会社は○○だから……』とかいう言い訳みたいなのをよく聞くけれど、それを制約とみなすか、解決すべき妨害事項とみなすかはあなた次第です。」と。(吉羽氏のTweet
懇親会の場で吉羽氏は
言いたいことを我慢して飲み込むことがオトナではない。きちんと伝えることがオトナだよ。」とも言っていました。

 

■最後に


私が参加したセッションの中で、このセッションから最も多くのメッセージをもらいました。もちろん、参加された方によって受け取り方はさまざまだと思いますが、私にとっては、最も心に刺さる珠玉メッセージが散りばめられていたと思っています。

当日のスライドはご本人のブログで公開されているので、URLを記載します。当日このセッションに参加できなかった方にもきっと刺さるものがあると思います。

 


公認レポーター:佐藤 嘉亮
(早版をベースに加筆修正した正式版レポートです。)

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