Agile Japan 2014 公募セッションC-4


最後のトラックセッションは、アジャイルを実践しているヤフオクチームによるプレゼンです。

2012年に経営体制を刷新、新生ヤフーの根幹を支える開発現場は今どうなっているのか?アジャイル導入の経緯や苦労話など、これからアジャイル導入を検討している方、既に導入中で他社事例を参考にしたい方にとって非常に示唆に富んだプログラムでした。

講演スライド(Agile Japan 2014 公募セッションC-4)
講演スライド(Agile Japan 2014 公募セッションC-4)

壁の奪い合い!?

300名を超えるヤフオクチーム内で、塚越さんを中心にアジャイルの導入、啓蒙活動を積極的に進めてきたことで、今ではタスクボードと呼ばれる付箋紙や模造紙を貼る壁がなくなってしまいました。壁を増設しないといけないか?と冗談がでるぐらい、爆速で社内導入が広がっているそうです。
確かにあらゆるチームがあのタスクボードを使いはじめると、その悩みは出そうですね……。

会場に貼りだされたタスクボード(Agile Japan 2014 公募セッションC-4)
会場に貼りだされたタスクボード(Agile Japan 2014 公募セッションC-4)

“爆速”+”継続”

とにかくスピードを重視する社内の雰囲気も相まって、スピーディーに推進することが導入を成功させる鍵のようです。しかし単発の変化では、すぐにまた元の状態に戻ってしまうので、継続的な変化にも重きをおいて推進してきたそうです。

アジャイルに限らず、スピードと定着は車の両輪と考えれば、その重要性が理解できます。

長時間労働をなくしたい!

アジャイル導入以前のヤフオクチームでは、長時間残業が常態化し、特定のメンバーに負荷が偏ったりと好ましい環境ではなかったようです。アジャイル導入による開発効率の大幅な向上の結果、こうした悪弊も目に見えるレベルで改善が進んだそうです。

効果が目に見えてくると、ますます導入が促進し、他のチームからも「うちもいっちょう、やってみるか!」というポジティブなサイクルが生まれてくるものです。
推進側が、こうしたポジティブなサイクルを生み出すことも気をかけていたであろうことは、想像に難くありません。なんでもかんでも手とり足とり教えるのではなく、自発的に導入しようという意識を高めることも、また必要な要素ですね。

「顧客志向」を強くうたうアジャイルですが、実際には社員の働き方をハッピーにする効果も十分に期待できそうです。

講演スライド(Agile Japan 2014 公募セッションC-4)
講演スライド(Agile Japan 2014 公募セッションC-4)

うまくいかないことも

もちろん導入も推進も常に順調だったわけではありません。苦労話や想定どおりに進まなかったエピソードもありました。

うまくいかないケースの大半は「上辺だけの中途半端な導入」に原因がありそうです。たとえばタスクボードを導入しても、それはアジャイルの全体サイクルのほんの一部でしかありません。上流、下流の全工程を含め、これらの点と点を結ぶエコシステムという「面」を正しく作り上げないと、成功はおぼつかないのは当然でしょう。

やっぱり爆速!

実際にアジャイルを大きな組織に導入してきたチームの肉声だけに「これから導入しよう」「導入し始めたけどイマイチうまくいかないな……」という方々には、多くのヒントが得られるセッションだったと思います。必要に応じてコーチを雇ってアウトソースするなど、柔軟な考え方も成功のコツの一つかもしれません。

速く失敗し、速く改善する」という塚越さんの言葉が、机上の空論ではなく本当にアジャイルを推進してきた実践者の思いだということは、壇上のヤフオクチームのキラキラした笑顔が物語っていました。

塚越啓介さん、友成愛さん、西磨翁さん、蚊爪伸朗さん (Agile Japan 2014 公募セッションC-4)
塚越啓介さん、友成愛さん、西磨翁さん、蚊爪伸朗さん (Agile Japan 2014 公募セッションC-4)

公認レポーター 柳川 純二

執筆レポート

http://www.manaslink.com/junji-yanagawa

 


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