突然ですが、みなさんは、企画を思いつき、やってはみたものの失敗した……。そんな経験はありませんか。
最近で言うと、私の友人のTさんも、事業計画書を書いてプレゼンして、出資してもらって事業をスタートしてみたものの……想定どおりにユーザー数が伸びずに失敗してしまいました。

第9回の勉強会のテーマは、
Lean Startupの手法を使って、いかに事業の成功率を上げられるか。

事前に準備された事業計画書を題材に、4〜5人のグループで事業の成功率を上げるために、どんなプロセスで進めていくべきかを真剣に議論し、アイディアをシェアし合う、そんな密度の濃い2時間でした。これから事業を始めようとしている方や、Tさんのように過去に事業を失敗した経験のある方にとって、とても有意義な時間だったのではないかと思います。

 

■事業の軸となる仮説の前提を見抜く

こちらが今回の勉強で使用した事業計画書案です。

(ちなみに、この計画書はあくまでも勉強会用に作成した架空のものです。)

各グループ、この事業をどう進めたら成功率を高めることができるかを考えたわけですが、私が参加したグループでは、背後に隠れている仮説の前提(仮説)をしっかり見抜き、そこが検証されているかをまずは確認するプロセスが重要だという結論になりました。少なくともアリーアダプターがいるかを確認して、ちゃんとマーケットがあることを確かめないと事業が成り立たないよね、という議論になりました。

 

■事業計画段階で最初に設定すべきマイルストーンとは

この勉強会の主催者でもあり、リーンスタートアップの第一人者でもある和波さんは、最後の総括で

最初に設定すべきマイルストーンは「Problem Solution Fit」。それがうまくいっていない事業は失敗する。
いくらファイナンスプランを考えていようとも、そもそもCustomer Discoveryができていないと、顧客がいないから事業自体が成り立たない

とお話していました。

また「今、本人が感じていないProblemと、感じているProblemのどちらを見るべきか」という問いに対して、「感じているProblemにフォーカルすればよく、代替手段が存在しないところにinnovationは生まれない」と答えていました。

「iPhoneは、誰もProblemを感じていなかったじゃないか!?」と思う方もいるでしょうが、ちゃんと考えると、

  • 携帯の画面をもっと大きくしたいな
  • →タッチパネルにすればいい
  • →ページをめくるように画面を操作できたらいいな
  • →……

などという変遷をたどってきて今の形なんだと思います。
目の前のカスタマーとクライアントの課題を考えて、その課題を本当に解決できるソリューションなのかを検証して、形にして、検証して、また課題を考える。このようなPDCAをまわし続けていくことが重要だと改めて感じました。

最後に、勉強会の様子を紹介いたします。実は、私は初参加だったんですが、みんな真剣に議論をしている分、学びも大きい勉強会だなーと思いました。そのことを写真から感じていただければと思います。

 

■勉強会の様子

会場の様子


参加者は40名以上、約3分の1が初参加でした。

ワークショップ


みんなで意見交換


アイディアをポスト・イットに書き出して議論を深める


スタンディング!議論がヒートアップし過ぎました!

発表


身を乗り出して説明する


事業計画書を前に頭を抱える


熱弁中


しゃがんで説明中


解説中


真剣な表情で発表


真剣にメモを取る


笑顔で解説中


最後のグループの説明

 

■興味がある方は是非参加を!

第10回勉強会は1月開催

次回、第10回勉強会は1月開催を予定しています。
場所などの詳しい情報は、Facebookグループを通じて行うので、興味のある方は是非グループに参加してください。

分科会開催・テーマを募集中

分科会を開催します。
Lean Startupのもっと細かいところを勉強したい!というニーズに応えるため、小規模で、細かいテーマを設定して学びを深めていく分科会を開催したいと思います。

こんなテーマを学んでみたい!という方がいらっしゃいましたら、Facebookグループに投稿をお願いいたします!(たとえば、和波さんがおっしゃっていた「Problem Solution Fit」を検証するための事例をもっと知りたい!など)

 

読んでいただき、ありがとうございました。


公認レポーター 近藤 恭平