「アジャイルのあるとき、ないとき」 〜アジャイルは関西ビジネスをどう変えられたのか?そしてこれからどこに向かうのか?〜

久保 明氏、土屋 秀光氏、西 丈善氏、平鍋 健児氏、山根 英次氏、西河 誠氏、
その他Agile Japan2012実行委員など多数
セッション詳細


 

アジャイル宣言から10年経って、アジャイルの“あるとき”が定着してきた現場も増えてきました。そこで、“ないとき”はどうだっただろう?“あるとき”に変わるってどういうことだろう?というワイワイ語り合うセッションです。

 

■“ないとき”から“あるとき”に変えるには?


アジャイルの本質を理解せずにちょっとかじってダメだと思い込んでる人へのアプローチや、お客さんを巻き込む知恵が欲しいといった質問が参加者から寄せられました。

アジャイル開発におけるお客さんの役割を理解してもらうこと、アジャイルのメリットだけでなく、デメリットを知ってもらうことが必要だと山根氏は主張します。最初から大きいことをしなくてもよく、チームで成功体験を共有して称えると効果があるそうです。
山根氏の発言を受けて、土屋氏はお客さん側にもアジャイルのメリットを活かせる体制(判断のスピード強化)を整えてもらう必要があると付け加えました。いくら開発が早くなっても、お客さんの経営判断が追いつかなくては価値につながらないからです。

メンバーにも言えることですが、ウォーターフォール型開発、作業請負の契約形態に慣れているお客さんには、アジャイル開発における役割を理解してもらうことが第一ですね。アジャイルの浸透には「急がば回れ」で小さな成功を積み重ねていくことが不可欠だと改めて思いました。

 

■共通の敵を作る。お客さんをいつもパーティ(仲間)の一員に!


アジャイルをお客さんとうまく進めるには、共通の敵を作るべきだと土屋氏はパネラーに向けて提案しました。敵を何とかしようとゲーム感覚で取り組めるので、対立はパワーになるだろうということです。

山根氏は、問題にフォーカスするのは賛成だが、人を敵にしない方が良いのではないかと苦言を呈しました。敵には、バグや残業などが最適ではないかと西氏。議論を聞いていた平鍋氏も、「問題と私たち」の構図にあてはまると共感していました。

問題と私たち」は、いつも平鍋氏が講演で口にする言葉です。簡単そうでうまくいきません。問題が起こると犯人探しが始まってしまいませんか?「私たちの倒すべき敵」を定義すると個人攻撃を避け、本来の問題に集中しやすいかもしれないと思いました。

 

■フィードバックの大切さ


“ないとき”から“あるとき”への経験を熱く語った久保氏はこう振り返ります。
「自分の場合は上司の理解もあり、メンバに恵まれたと思う。全員が(アジャイルな働き方を)好きなわけじゃないというのは身に染みた。」
人の行動を変えるために、すぐに効果のあることを続けたいと思う人の習性を意識しているそうです。

山根氏は、自分にもメンバーにも細かいフィードバックを行なっているそうです。例えば「そのコードカッコイイね」とか。

イテレーションの度に、毎日の朝会で、メンバーやお客さんから「これいいね!じゃあ、こういうのはどう?面白いんじゃない?」とポジティブな言葉をかけてもらうって最高ですね。
西河氏は「アジャイルの功績はプログラマ自身が考えるようになったことだと思う」と言いました。

ちょっとした褒め言葉が人を動かします。怒られるよりずっと気分が良いし、やる気が出ますよね。頼んでいたことをしてくれた時にもメンバーや部下に「ありがとう」と言いましょうってビジネス書に書いてありますが、「このやり方いいね」「このアイデア自分で考えたの?すごいね」みたいな「いいね!」を一緒に伝えたら、チェンジを加速できるのではないでしょうか。

 


公認レポーター:原田 美香

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