Agile Japan 2013 事例セッション B-3
- セッション:大規模/分散開発におけるアジャイルの適用 〜IBMのソフトウェア製品開発事例を通して〜
- スピーカー:若尾 正樹さん、江木 典之さん(日本アイ・ビー・エム株式会社)
ソフトウェア開発における課題はいくつか存在する。例えばコスト、品質、納期などがどこも共通した課題になるだろう。
これらの課題に対する取り組みの一つが「アジャイル開発」だが、IBMはアジャイル以外にもさまざまな取り組みを行っており、アジャイル開発はその一環だという。つまり、アジャイル開発一辺倒ではなく、複数の施策を組み合わせて総合的に課題に取り組んでいくのである。
では、IBMはどのような取り組みを行っているのだろうか?
その一つが「グローバル開発」である。
アジャイル開発に限ったことではないが、開発チームを構築するときに、スキルを持つ人材を確保できないケースは少なくない。この問題を解決するために、IBMでは人材の見える化を図った上で、必要なスキルを持つ人材が世界中のIBMの開発拠点から即座に検索でき、さらに検索した人がどの開発に、いつまで携わっているかを一目でわかる仕組みが体系的に構築されている。
言語も思想も異なる人をチームに加える場合、コミュニケーションの問題が発生することがあるが、これを補完するような仕組みも存在する。例えば、あるプログラマーが開発を進めていく過程で、自分一人では解決できない問題がある場合は、その開発の仕様などに関わるメンバーがリストされ、誰とコミュニケーションを取ればよいのかが一目で分るようになっている。
これ以外にも「ツール統合と共通化」、「メトリクスとガバナンス」などの取り組みを並行して行っていることが説明されていた。
われわれはアジャイル開発に注視しすぎて、ソフトウェア開発の課題に対する取り組みが一辺倒になっていないか。そんな反省を感じたセッションであった。
公認レポーター 吉岡 弘貴
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2 Comments
EM Zeroのナカノヒト (@em_staff) · 2013年5月28日 at 09:35
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edubasejp (@edubasejp) · 2013年6月3日 at 10:38
ソフトウェア開発の課題に対するIBMの取り組み:Agile Japan 2013 レポート(6) http://t.co/AnrsWRlr8M
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