猫の耳title

こんにちは、六辺です。「活字」(本でも雑誌でもWebのコンテンツでも、文字があればなんでも)をテーマに、とりとめもなく書いてます。

●平和な野望

 十数年後、まとまった時間がとれたら、ゆっくりと昔の本を読み返し、昔のゲームをやり直す。そんな平和な野望があります。その野望が実現する確率は・・・いまのところ五分五分でしょうか。

●古い本を愛でる

本好きにとって、本棚とは自己顕示欲を遺憾なく発揮できる場所です。

わたしの本棚の一等地には、見た目がかっこいい新潮社のトマス・ピンチョン全集や、エンジニアとしての博識さを裏付けするためのオライリーや翔泳社もろもろの本が並んでおり、来客に対してこんな本を読んでる素敵な自分をアピールしています。(三割程度未読です)

さらに、話の種になりそうなベストセラー本をちら見せ配置し、ライトノベルと古典文芸を分散配置して、趣味に深みがあることを重ねてアピールすることも忘れません。

1古い本

電車の中で読む「見せ本」にも気を遣います。

場所に限りがあるため、古本屋に直行してしまう本が多い中、本棚におさまった本はいわば殿堂入り、数年から十数年かけて5回から10回程度は読み直します。

殿堂入りとはいえ、わたしがすぐ本をぼろぼろにする(ご飯を食べながら読むので怪しい染みがついたりする、お風呂に入りながら読むのでしわしわになる・・・などなど)こともあり、殿堂入り本は定期的に買い直しています。翻訳者が異なる場合は買い換えは躊躇しますが、基本的には文庫本については装幀や出版社の違いは気にしません。

2読み過ぎてぼろぼろもうぼろぼろです。大事にしなくてごめんなさい。でもだれよりも使い・・・読み込んでます。

しかしながら、買いかえたいと思った頃には絶版になり、手に入らないというパターンが最近とても増えてきています。古川日出男さんのアビシニアンが、オースン・スコット・カードエンダーのゲームがもう手に入らないとは・・・。

●古いゲームを愛でる

1980年代から1990年代にかけてのPC黎明期、我が家にはPC-9801FM-TOWNSといったPCの先駆け機が導入され、幼少時から家族ぐるみで日々ゲームに勤しむことでGeekとしての英才教育を受けていました。この教育で身に付いたのは16進数の計算です。ゲームのセーブデータを書き換えて所持金MAXにしたかったので・・・。

エメラルドドラゴン(これはスーパーファミコン版とはいえまだ買えることにとても驚きました・・・)、アルシャークといったゲームを夢中になってやりこんだものです。LucasArtsから出ていたインディジョーンズやモンキーアイランドや、シューティングデームの雷電プリンセスメーカースプラッターハウスなど、今から考えると子供がやるには問題があるゲームもありますが当時は気にもしませんでした。

monkeyれが懐かしのモンキーアイランド。

さて、FM-TOWNSに限れば、これらの古いソフトたちのほとんどは、「うんづ」というWindowsで動くエミュレーターがあるため、今でもちょっとがんばれば遊べます。(実機と古いソフトそのものの所有が前提です)
FM-TOWNSに限らず古いプラットフォームに対する草の根的なエミュレータの提供には提供者の方々に頭が下がるばかりです。
十数年後も古いWindows環境の再現ができれば・・・ずっと楽しめそうです。

●絶版本、電子書籍化されませんか

せめて絶版本、電子書籍化されませんか。

電子書籍のフォーマットが百花繚乱であったり、権利問題がややこしかったり、いろいろ問題はあると思うのですが、本好きの心の叫びです。
紙の本は厳密には古本として手に入れることは可能ですが、高価です。ソムニウム夜間飛行記星の時計のLiddell全3巻内田善美さん)とか、バースデイ・イブは眠れない小野不由美さん)、など。

あと、ものすごくシリーズが長くてもう物理的に買う気が起きない本、漫画も同じく電子書籍化されませんか。宇宙英雄ペリー・ローダン全444巻?(もはや何巻が最新刊かわかりません)、ゴルゴ13全166巻?をはじめとするシリーズものは電子書籍化して10巻ごとくらいでまとめ売りしてほしいです。どなたか、是非ご検討を。

4春は読書の季節です春は読書の季節です

●おまけ:推薦図書

トマス・ピンチョンさん

  • 中毒者向け
    V.』 
    #この人の本はだいたい全部中毒者向けです。わたしは1冊読むのに3年くらいかかります。

古川日出男さん

オースン・スコット・カードさん


これまでの猫の耳

活字中毒エンジニアがお届けする「猫の耳」コーナー

六辺香 近影六辺 香(Rokuhen kou)


1 Comment

@samuraiRed · 2013年3月20日 at 12:27

20年前の本とゲームを生涯楽しむために:猫の耳(2) http://t.co/LUNgxTfjWj

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